Montage   *SAMPLE



月曜午前3時、キラ特捜最前線。     捜査本部初期。竜崎の指に翻弄される松田。6P


 いつの間に、と思うほど素早く伸びてきた竜崎の冷たくて長い指が、息もできないくらいぴったりと正確に松田の口を塞いでいた。何するんですかと抗議しようとする声も言葉にならない。呻く松田を氷のような視線で一瞥して、竜崎は唇の前に人差指を一本立てた。



あしたにみる夢     松田の妄想。松田さんの将来の夢はなんですか? 3P


 あのとき、僕は本当に竜崎のことが好きだったし、竜崎とずっと一緒に居られたらなと思っていた。その一方で、僕は平気で竜崎のいない未来を考えていた。


夏の花火    花火を見に行こう。8月の夜空と夏の匂い。3P

 僕があぐらをかいて座り込んだとなりにすとん、と腰を降ろした竜崎の左手の小指の先が、僕の右手の指先に、触れた。
 竜崎の、冷たい指。
(久しぶりだな、この感触。)
 そう思いながら、僕は竜崎の横顔をこっそり眺めた。